Sasha's Note 一期一会

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親の死に目

 

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木瓜 Japanese Flowering Quince と言うそうです


海外に住んだら、親の死に目に間に合わない、と覚悟を持っている人が多いです。弟から「(すぐに飛んできてくれる娘が傍に居ないなんて)お母さんが可哀想だ」と反対されました。その時、頭に過ったことは、何かあったら絶対に帰ってくる、という決意でした。その思いが強かったので、母を見送ることができた事、弟に感謝しています。

 

海外に住むには、ビザという盾があります。2001年になろうとしている時、弟が年末の休みにを利用して、当時住んでいたフロリダへ来てくれるという事になりました。システムエンジニアだった弟は、ミレニアムでシステムに不都合が出ないかという問題に対処するため、150人の部下と共にとてつもない忙しさに追われ、出発寸前に体調を崩し、点滴を打ってもらって、ふらふらしながらやってきました。滞在中ほぼ寝ていたんですけどね(苦笑)

 

弟が帰って行くときに、今年は永住権を申請したんだから、死んでも日本へ帰れないんだからね、元気でいてよ〜と、笑いながら話したんですが‥ 弟は、9.11 のすぐ後に、大手術を受けることになってしまいました。私の他に家族がいなく、その私が帰国できず、ものすごいストレスで胃にポリープを作ってしまい、手術することになってしまったんですが、これは弟には内緒にしました。

 

ほどなく、カリフォルニアにいた友人が、泣きながら電話をかけてきました。永住権申請中に母親が病気になり、介護に帰れないっていうんです。介護をしても、後悔はたくさんある。ここでビザを待った方がお母さんは嬉しいと思うと話すと、その言葉に救われたそうです。母親が亡くなってしまっても、飛んで帰れなかったんですが、なんとも厳しいシステム、そして悲しく辛い気持ちを抱いて過ごさなくてはならない、それも海外生活です。

 

今回の永住権の更新は、私1人で申請しました。ご説明しますと、永住権は10年間、市民と同じ様に生活できるビザです(注:選挙権だけありません)。更新には、費用も掛かるし、審査もあります。前回の更新は、相方が1年の半分を米国内で過ごす、という条件を満たしておらず(海外出張が、1年のうち10ヶ月くらいあったので)、2人揃って弁護士さんに依頼しました。相方は、3年前に市民権を取得。私の条件は全てクリアーしているし、オンラインで申請したんですが、7ヶ月経ってもまだ更新できません。ただ、書類が送られてきて、1年の滞在許可延長と、引き続きの就労許可が認められました。

 

こんな時に、相方の父親の容態が悪くなってしまったんです。1度の乗り継ぎで済みますが、Door to door で24時間掛かってのフライトです。そして、こんな時に、相方は27年勤めた会社を辞め、新しい会社に移ったばかり。コロナの隔離は無くなりましたが、私が豪州に入国するには滞在ビザの申請が必要です。今回は戦争が始まるかもしれない、コロナも国によって状況も対応も違う、という状況。私は、更新できるまで米国内に留まった方がいいよ、と相方が言います。

 

日本では、水際対策で、永住権を持っている外国人は、一旦出国したら入国できなかったんですよね。今はどうですか? 離れ離れになった家族がどんな思いでいるか、一人一人に人生があります。コロナと戦争で、地球はめちゃくちゃです。もう前の様な生活には戻れない、という人も多いです。

 

災い 防ぎょのない天災

禍  人々の努力や工夫によって防ぐことができた事象や被害

 

テキサスとルイジアナに竜巻の大被害をもたらせた嵐が通り過ぎました。当地は何事もなく通り過ぎました。