Sasha's Note 一期一会

猫たちとの暮らし 嬉し楽し 嘆き驚き 好奇心 冒険 悪戯 出会い 別れ 感謝

住めば都

5日間、南フロリダへ飛んできた。多くの人との再会を果たし、戻って来た我が家の猫庭には、りんごの花が満開。思わずただただ見とれてしまう。なんて美しいんだろう・・・。そこに黙って佇んでいてくれるだけで、こころが慰められる。なんてシアワセなんだろう。すっかり花が落ち、葉が茂ってきた梨の木に下には、真っ赤なチューリップが咲いていた。メイプルの木の下もそうだ。へえ〜、赤いチューリップって後から咲くんだね。面白い発見!


近所の桜並木街道。そこのソメイヨシノはすっかりもう葉桜になっていた。数を数えたら15本あった。桜をみると泣けてくる。ん? 年をとったか? 「郷愁」を誘うんだよねぇ・・・。


南フロリダでは、3年ぶりに会ったメンバーがいる。再会を楽しみにしてくれ、ひとりひとりと言葉を交わし、とても充実した時間だった。我が家のヨーコのママ猫も、見つけた〜。お互い、嬉しくって嬉しくって、私もママも興奮状態。鳴いて、鳴いて、私の傍を離れない。「もう行かなくっちゃ」と車を出すと、サイドミラーから、じっと私の車を目で追っているママ猫の姿が・・・涙、涙。


ハリケーン避難民としてやってきたアトランタ。もう「あの」心労には耐えたくなかった。15年築いた友情や信頼関係、そして仕事を辞め、新たな土地での一からの出直しは、楽じゃない。顔見知りはできても、そんなに簡単に深い付き合いにまで発展する人は少ない。


昔の再会が楽しかったのは、まだこちらで根っこを張っていないからなのかも知れない。


震災のときに、親が被災地に近いところに住んでいた知り合いがいる。こちらでは、メルトダウンの可能性も早いうちから報道されていたので、「逃げて」と何度も親に電話をして説得させようと試みたそうだ。ところが、親は、「政府が大丈夫だと言っている」と言い、土地を離れようとしなった。電話をするたびにケンカとなり、それでも心配でまた電話をしては口論。そんな日々が続いたある日・・・。友だちは気づいたという。


「私が間違っていた」


土地を離れるということの大変さ。増してや老いた両親にとっては、地域の人々との交流があってこその人生。そう気づいたという。非難すればいい、という言葉は、そう簡単じゃないのだ。


私はどうだろう? いったい何度引っ越しをし、いったい何度一から出直したことか。そうやって、これからも、ジプシーのような生活をしていくのかもしれない。その度に故郷は増えていく。人との絆の大切さを知ることにもなる。いろいろ苦労もする。だけど、自分で選んだことなら、明日はどんなワクワクする発見があるかと期待して、「住めば都」と言えるまで、この地でもう少しガンバッテみよう。


ここで、梨の花や、桜や、りんごの花を見ることができて、本当に良かったから。


りんごちゃんです。今年もおいしいりんごを実らせてね!